それからは
顔を合わせれば
互いに微笑み合い
タイミングが合えば世間話を交わし
同僚としての時間が過ぎていった
私と目が合った時の彼は
いつも「あなたに会えて嬉しいです」
といった目を紛れもなく見せてくれたけれど
それは私への特別な感情からくる表情なのか
それとも久しぶりに対面する人には
割と誰にでも
こんな表情を見せるのかが
判断できなかった
そして初めての出会いから
2年と半年
ひょんなことから2人っきりで食事に行く
ことが決まった
突然決まった2人きりの約束
これは彼から畳み掛けられるように
半ば強引に日程を詰められ
決まったものだった
その日を指折り数え
これはあくまで同僚同士の食事
デートじゃないと誰かに言い訳するような
自分に言い聞かせるような心持ちでいた
とは言っても長い間
親しくなりたい
正体を探りたいと思っていた男性
自分の立場を横に置いておいても
とにかく気になって気になって
仕方のない男性との食事
高揚する気持ちを抑えることができず
うきうきが止まらない数日間を過ごした
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